9月に自死した息子が自閉症だとわかったのは5歳目前でした。
その時はまだどんなレベルの自閉症かもわからず
保育園でも脱走犯、小学校1年の時も脱走犯。
先生が何か課題を出して指示すると、サッサとやっては
「どうだ！」とばかりにやって提出して、
他の皆がまだ取り組んでいる時、息子はいつも外で水遊びしていました。
そして全員が終わると、先生が窓から顔を出して名前を呼んでくれて
ワンちゃんみたいに戻って来ました。

そして高機能自閉症だとハッキリわかったのは、小2の時だったかも。
それまでにも、そうかもとは思っていたけれど、数字に対するこだわりが
凄く強くて、「○年○月○日に○○に行った」と、数年経ってからも言うので
まるで歩くシステム手帳で、チェックしては驚いて鳥肌ものでした。

当時買い与えたペンでタッチすると英語で話す地球儀で毎日毎日遊んで、
小2で既に世界中の国、首都、面積、人口、人口密度（この2つは変わっていきますが）
最高地点、最低地点など、各国のあらゆる情報をドンドン覚えていきました。
だから小2にして、世界地理を覚えてしまっていました。

私はあの頃自閉症という障害を知って欲しくて、ホームページも作っていたし
メーリングリストも作っていました。
でもうちが高機能自閉症なので、低機能、中機能のお子さんをお持ちの方もいて、
段々羨望の眼差しで見られてるのを感じ、書き込みにくくなり
そのメーリングリストを閉じてしまいました。

でも小学校では相変わらずの奇行をしていて、
皆からは「変わった天才」と呼ばれていました。
皆の輪に入る事もしないで、いつも校庭のベンチに1人寝転がっていました。
弟達はいつも友達とドッジボールしたり、鬼ごっこしたりしてたのに。

そんな日々が続く中、亡き母が「世界に1つだけの花」の歌の存在を教えてくれました。
当時はとにかく育児に必死だったので、私は歌謡曲も聞いてなくて
母に言われて初めて聞いて、とても感動しました。

「No.1にならなくてもいい。元々特別なオンリーワン」
の歌詞がまさに息子にピッタリで、泣けて来ました。
そう！息子はNo.1になんてならなくても、私にとっては特別なオンリーワンなんだ
と思うと、とても心強く思えました。

そして息子が入った進学校は、息子の様なオンリーワン君が1/3から1/4いたと思います。
だから小学校の時みたいな事はなく、ここなら紛れ込めると思い安心しました。
息子も部活で築けた仲間との友情のお陰で、楽しい6年間を過ごし
旧帝大医学部の茨の道へ進んでしまいました。

でもそこではオンリーワンの息子は、部活の同期幹部には認めてもらえず
こんな悲しい結末になってしまいました。

母が5年半前に亡くなった時、母の好きだったこの歌を流してもらいました。
そして同じ斎場で息子の葬儀もしたからでしょうか。
息子の時もこの歌が流れました。
私にとっては、息子のテーマソングだと今でも思っている曲なんです。

ちょうど先ほど少しずつ見ていたSMAP×SMAPの最終回を見終えて
最後にこの歌を歌っていたのを見て、やっぱり思い出すのは
SMAPの25年よりもオンリーワンの息子の事。
涙が次から次へと流れて来ました。

私にとっては高機能自閉症という障害があっても、
オンリーワンの存在だったし、社会性だけ身に付けていけば
就職しても十分やっていけると思っていました。
でもその前に心無い人に潰されてしまいました。

私の大切なオンリーワンは、もう病気の私を助ける事ができなくなってしまいました。
そして三男からは刃の様な言葉しか出て来ず、私の悲しみを増大させるばかり。
私は毎日胸も苦しいし、動悸もするし、こんなんで生きて行く意味あるのかなぁ？

息子は寿命を全うしないと会えないからと私にメッセージを送って来たけれど
その私の寿命、早めに設定し直してくれないかなぁ？
私は三男と一緒にいる事が怖いし、やっぱり亡き息子に側にいて欲しいよ！！
息子から神様にお願いして、私の寿命の設定を変更する様に頼んでくれないかなぁ！！

優しく守ってくれる次男もいるけれど、卒業までにまだあと3年ちょっとあり
地方大学だから、今後どうなるかもわかりません。
お正月は帰って来てくれるけれど、バイトがあるから
今度もほぼトンボ帰りです。
又寂しい悲しい恐怖の日々が始まる訳です。

だからお願いだから神様に頼んでちょうだい！！
私もお祈りして神様にお願いするからね！！